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被爆63年の広島から平和宣言

6日、広島が被爆63年を迎えました。

1945年8月6日午前8時15分、B29「エノラ・ゲイ」が投下した原子爆弾が、広島上空で炸裂しました。数千度の熱線・爆風と放射線が市民を襲い、年内だけで当時の広島市全人口の4割、約15万人の命が奪われました。

きょうの広島の原爆死没者慰霊式・平和記念式での秋葉忠利広島市長の平和宣言を書き取りして、平和を祈念いたします。


 平均75歳を超えた被爆者の脳裏に、63年前がそのまま蘇る8月6日が巡ってきました。「水をください」「助けてください」「お母ちゃん」−被爆者が永遠に忘れることのできない地獄に消えた声、顔、姿を私たちも胸に刻み、「こんな思いを他の誰にもさせたくない」ための決意を新たにする日です。

 しかし、被爆者の心身を今なお苛む原爆の影響は永年にわたり過少評価され、未だに被害の全貌は解明されていません。中でも、心の傷は深刻です。こうした状況を踏まえ、広島市では2カ年掛けて、原爆体験の精神的影響などについて、科学的調査を行います。

 そして、この調査は、悲劇と苦悩の中から生れた「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という真理の重みを私たちに教えてくれるはずです。

 昨年11月、科学者や核問題の専門家などの議論を経て広島市がまとめた核攻撃被害想定もこの真理を裏付けています。核攻撃から市民を守る唯一の手段は核兵器の廃絶です。だからこそ、核不拡散条約や国際司法裁判所の勧告意見は、核軍縮に向けて誠実に交渉する義務を全ての国家が負うことを明言しているのです。さらに、米国の核政策の中枢を担ってきた指導者たちさえ、核兵器のない世界の実現を繰り返し求めるまでになったのです。

 核兵器の廃絶を求める私たちが多数派であることは、様々な事実が示しています。地球人口の過半数を擁する自治体組織、「都市・自治体連合」が平和市長会議の活動を支持しているだけでなく、核不拡散条約は190カ国が批准、非核兵器地帯条約は113カ国が署名、昨年我が国が国連に提出した核廃絶決議は170カ国が支持し、反対は米国を含む3カ国だけです。今年11月には、人類の生存を最優先する多数派の声に耳を傾ける米国新大統領が誕生することを期待します。

 多数派の意思である核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、世界の2368都市が加盟する平和市長会議では、本年4月、核不拡散条約を補完する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表しました。核保有国による核兵器取得・配備の即時停止、核兵器の取得・使用につながる行為を禁止する条約の2015年までの締結など、議定書は核兵器廃絶に至る道筋を具体的に提示しています。目指すべき方向と道筋が明らかになった今、必要なのは子どもたちの未来を守るという強い意思と行動力です。

 対人地雷やクラスター弾の禁止条約は、世界の市民並びに志を同じくする国々の力で実現しました。また、地球温暖化への最も有効な対応が都市を中心に生れています。市民が都市単位で協力し人類的な課題を解決できるのは、都市が世界人口の過半数を占めており、軍隊を持たず、世界中の都市同士が相互理解と信頼の基づく「パートナー」の関係を築いてきたからです。

 日本国憲法は、こうした都市間関係をモデルとして世界を考える「パラダイム転換」の出発点とも言えます。我が国政府には、その憲法を遵守し「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の採択のため各国政府に働き掛けるなど核兵器廃絶に向けて主導的な役割を果たすことを求めます。さらに、「黒い雨降雨地域」や海外の被爆者も含め、また、原爆症の認定に当たっても、高齢化した被爆者の実態に即した温かい援護策の充実を要請します。

 また来月、我が国で初めて、G8下院議長会議が開かれます。開催地広島から。「被爆者の哲学」が世界に広まることを期待しています。

 被爆63周年の平和記念式典に当たり、私たちは原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げ、長崎市と共に、また世界の市民と共に、核兵器廃絶のためあらん限りの力を尽くし行動することをここに誓います。

                2008年8月6日 広島市長 秋葉 忠利

広島被爆63周年、平和宣言全文

広島がきょう被爆63年を迎えました。

1945年8月6日午前8時15分、B29「エノラ・ゲイ」が投下した原子爆弾が、広島上空で炸裂しました。数千度の熱線・爆風と放射線が市民を襲い、年内だけで当時の広島市全人口の4割、約15万人の命が奪われました。

きょうの広島の原爆死没者慰霊式・平和記念式での秋葉忠利広島市長の平和宣言を書き取りして、平和を祈念いたします。


 平均75歳を超えた被爆者の脳裏に、63年前がそのまま蘇る8月6日が巡ってきました。「水をください」「助けてください」「お母ちゃん」−被爆者が永遠に忘れることのできない地獄に消えた声、顔、姿を私たちも胸に刻み、「こんな思いを他の誰にもさせたくない」ための決意を新たにする日です。

 しかし、被爆者の心身を今なお苛む原爆の影響は永年にわたり過少評価され、未だに被害の全貌は解明されていません。中でも、心の傷は深刻です。こうした状況を踏まえ、広島市では2カ年掛けて、原爆体験の精神的影響などについて、科学的調査を行います。

 そして、この調査は、悲劇と苦悩の中から生れた「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」という真理の重みを私たちに教えてくれるはずです。

 昨年11月、科学者や核問題の専門家などの議論を経て広島市がまとめた核攻撃被害想定もこの真理を裏付けています。核攻撃から市民を守る唯一の手段は核兵器の廃絶です。だからこそ、核不拡散条約や国際司法裁判所の勧告意見は、核軍縮に向けて誠実に交渉する義務を全ての国家が負うことを明言しているのです。さらに、米国の核政策の中枢を担ってきた指導者たちさえ、核兵器のない世界の実現を繰り返し求めるまでになったのです。

 核兵器の廃絶を求める私たちが多数派であることは、様々な事実が示しています。地球人口の過半数を擁する自治体組織、「都市・自治体連合」が平和市長会議の活動を支持しているだけでなく、核不拡散条約は190カ国が批准、非核兵器地帯条約は113カ国が署名、昨年我が国が国連に提出した核廃絶決議は170カ国が支持し、反対は米国を含む3カ国だけです。今年11月には、人類の生存を最優先する多数派の声に耳を傾ける米国新大統領が誕生することを期待します。

 多数派の意思である核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、世界の2368都市が加盟する平和市長会議では、本年4月、核不拡散条約を補完する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表しました。核保有国による核兵器取得・配備の即時停止、核兵器の取得・使用につながる行為を禁止する条約の2015年までの締結など、議定書は核兵器廃絶に至る道筋を具体的に提示しています。目指すべき方向と道筋が明らかになった今、必要なのは子どもたちの未来を守るという強い意思と行動力です。

 対人地雷やクラスター弾の禁止条約は、世界の市民並びに志を同じくする国々の力で実現しました。また、地球温暖化への最も有効な対応が都市を中心に生れています。市民が都市単位で協力し人類的な課題を解決できるのは、都市が世界人口の過半数を占めており、軍隊を持たず、世界中の都市同士が相互理解と信頼の基づく「パートナー」の関係を築いてきたからです。

 日本国憲法は、こうした都市間関係をモデルとして世界を考える「パラダイム転換」の出発点とも言えます。我が国政府には、その憲法を遵守し「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の採択のため各国政府に働き掛けるなど核兵器廃絶に向けて主導的な役割を果たすことを求めます。さらに、「黒い雨降雨地域」や海外の被爆者も含め、また、原爆症の認定に当たっても、高齢化した被爆者の実態に即した温かい援護策の充実を要請します。

 また来月、我が国で初めて、G8下院議長会議が開かれます。開催地広島から。「被爆者の哲学」が世界に広まることを期待しています。

 被爆63周年の平和記念式典に当たり、私たちは原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げ、長崎市と共に、また世界の市民と共に、核兵器廃絶のためあらん限りの力を尽くし行動することをここに誓います。

                2008年8月6日 広島市長 秋葉 忠利

福田内閣改造、麻生氏が党幹事長に。

1日、福田首相が内閣改造と自民党役員人事を行いました。

自民党役員人事では、昨年総裁の座を争った麻生太郎氏を幹事長に起用しました。閣僚人事では、主要閣僚に留任や党役員からの横滑りが目立ちます。

留任組みでは、舛添厚生労働大臣、町村官房長官、高村外務大臣。横滑り組みでは、財務大臣に伊吹前幹事長、経済産業大臣に二階前総務会長、国土交通大臣に谷垣前政調会長を入閣させました。

全体には党の幹事長に国民的人気が高い(?)麻生氏を起用したのが目立つくらいで、多くの閣僚は派閥の領袖や各派閥のベテラン銀を並べ、総選挙をにらんだ挙党体制内閣というところでしょうか。

福田首相は、最近の原油高や物価高の国民生活への影響を述べながら、国民目線の政策を進める「安心実現内閣」とアピールしますが、国民の不安は拭いようがありません。

麻生幹事長といえば故吉田茂元首相の孫ですが、筋金入りの改憲靖国派であり、また消費税増税派です。過去の侵略戦争を正当化する暴言をたびたび行って国民の批判を浴びた人物ですが、なぜか国民的人気が高い(?)といわれてすが、再び政治の右傾化を懸念されます。

また、「年金財源に消費税増税」を主張する伊吹氏を財務大臣に、「消費税10%」が持論の与謝野氏が経済財務大臣に起用したのは、将来の消費税引き上げへの布石とも思えます。

われわれ国民の願いは、閣僚の顔ぶれを変えることではなく、政治の中身を国民のためになるように変えて欲しいです。福田政権は、これが分かっていません。